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掛軸の収納について
季節や行事に応じて、掛軸を飾り替えをする場合の収納は次のことを注意してください。
@ 羽箒(はねぼうき)のような柔らかい刷毛で掛軸表面と軸棒のふくらみ部分の埃を軽く払い落とします。
この時、絶対に作品面を強く払わないでください。
A 軸先を両手で持って、「一文字」付近まで静かに巻き上げます。
B 巻き込んだ掛軸中央部を持ち、もう一方の手で「矢筈」を持って、先端の叉を「掛け緒」に掛けて釘から外します。
C そのままの状態で、平坦できれいな場所に静かに下してください。
〜「矢筈」を「掛け緒」から外します。
D 【風帯付の掛軸の場合】
下図のように「風帯」を折り目に沿って折り込みます。
この時、向かって右側の風帯が上側になるように折り込んでください。
E 両手で「軸先」を持ち、左右のバランスに注意して「風帯」の辺りまで巻いてください。
この時、「掛軸」を強く巻きすぎないように注意してください。
F 「風帯」の辺りまで巻いたら、「巻き紙」を添えて、参照図のように「巻き緒」を巻いてください。
*巻き緒の結び方につきましては、文献や仕立て方、表具師によって、いろいろな方法があります。
上記参照図はその中の一例です。
「風帯」が垂れたまま軸に巻き込んだり、「巻き紙」を付け忘れたりしないでください。
また、「掛軸」をきつく巻きすぎたり、「巻き緒」をきつく締めすぎないようにご注意ください。
〜不適切な取り扱いは、大切な掛軸を「巻きシワ」や「折れ傷」などで傷める原因になります!
G 巻いた掛軸は必ず、専用の「収納箱」に収めて保管してください。
*桐箱
*合わせ箱
長期間保管される場合には「桐箱」での保管をお勧めいたします。
〜「桐箱」には軸先がはまる「枕〜軸受け」と呼ばれる溝があります。
そこに軸先が収まるように調整してください。